『こんなこいるかな』全12キャラ徹底解説!絵本復刊や最新グッズ事情
NHKの幼児向け長寿番組『おかあさんといっしょ』の歴史において、1980年代後半から1990年代初頭にかけて絶大な支持を集めた伝説的ショートアニメ『こんなこいるかな』。放送開始から40年近くが経過した現在、当時テレビの前で夢中になっていた子どもたちが親世代となり、令和の育児シーンやレトロカルチャーの中で異例の再注目を浴びています。
イヤイヤ期の子どもをそのまま肯定するような温かい世界観、名優・岸田今日子さんによる唯一無二の語り口、そして絵本の新装復刊やカプセルトイなどの最新グッズ展開まで、色褪せない魅力の全貌を徹底取材と心理学的分析を交えて紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「やだもん」「ぶるる」をはじめとする全12キャラクターは、子どもの多様な短所や個性を否定せず全肯定する画期的な教育的アプローチで誕生した。
- 要点2:岸田今日子さんのナレーションと親しみやすい主題歌が、説教臭さを排した安心感あふれる世界観を決定づけた。
- 要点3:親世代となった当時のファンによる需要から絵本の新装復刊や大人向けグッズ化が進み、現代の多様性教育の原点として再評価されている。
【全12キャラクター一覧】『こんなこいるかな』全員の名前と性格・特徴を総整理
『こんなこいるかな』の最大の魅力は、幼児期特有の「困った行動」や「未熟さ」をそのまま愛すべき個性へと昇華させた12人のキャラクターたちです。作者の有賀一広氏が描くシンプルで愛らしい造形と、それぞれの際立った特徴を一覧で解説します。
作品を代表するキャラクターといえば、自己主張の強い「いやだいやだの やだもん」です。何に対してもまず「やだ!」と拒否し、怒ると体が風船のように膨らんでトゲが生える描写は、多くの視聴者の記憶に鮮烈に残っています。また、極度の怖がりで些細な物音にもガタガタと震えてしまう「こわがりやの ぶるる」や、ポケットに何でも詰め込むのに大事なことをすぐ忘れてしまう「わすれんぼの ぽっけ」など、誰もが自分や友人の幼少期に重ね合わせられるキャラクターが揃っています。
| キャラクター名 | 性格・行動の特徴 | 象徴される子どもの心理 | 作品が提示するメッセージ |
|---|---|---|---|
| やだもん | いやだいやだと何でも拒否する、怒ると体が膨らむ | 第一反抗期(イヤイヤ期)の自己主張 | 拒絶の裏にある自立心の芽生えを受け止める |
| ぶるる | 暗闇やお化けが苦手ですぐに震え上がる | 未知の対象に対する防衛本能と警戒心 | 怖がる感情を恥ずかしいものと決めつけない |
| ぽっけ | 何でもポケットに詰め込むが、すぐに忘れてしまう | 知的好奇心と短期記憶の未発達 | 失敗を責めず、寄り添って確認を促す |
| たずら | 悪気はないがいたずらばかりして周囲を驚かせる | 他者との関わりを求める探求行動 | エネルギーの発散先をポジティブに導く |
| もぐもぐ | 食べることが大好きで、いつでもお腹を空かせている | 本能的欲求の素直な表出 | 食べる喜びを共有し、分け合う心を育む |
| ぽいっと | 使ったものを片付けず、その辺に放り出してしまう | 集中力の切り替えと後処理への無関心 | 片付けの必要性を自発的に気づかせる |
| ぴかっと | ひらめきが得意で、次々に新しい遊びを思いつく | 豊かな創造性と柔軟な思考力 | ユニークなアイデアを肯定し可能性を広げる |
| がんがん | 威張ったり強がったりするが、本当は負けず嫌い | プライドの確立と自己有能感への渇望 | 挫折を経験させつつ、努力の過程を認める |
| まねりん | 他人の仕草や行動を何でも真似したがる | 模倣を通じた学習と共感能力の獲得 | 模倣から生まれるオリジナリティを促す |
| なあに | 「どうして?」「なあに?」と質問が止まらない | 旺盛な探求心と世界の認知欲求(なぜなぜ期) | 子どもの疑問を疎外せず共に考える姿勢 |
| げらら | どんなことでも大笑いしてしまう明るい性格 | 情緒のポジティブな解放と周囲への影響力 | 場の空気を和ませる笑いの力を大切にする |
| ぽんぽ | マイペースでのんびり屋、周囲に流されない | 自己ペースの維持と過剰刺激からの回避 | 個々のテンポを尊重し焦らせない育児 |

岸田今日子の語りと主題歌の魔力|なぜ子どもの心に深く刺さったのか?
本作を語る上で欠かせないのが、女優の岸田今日子さんによるナレーションです。多くのアニメーションで見られる過剰なテンションや高音ボイスとは一線を画し、低音で落ち着いた、どこかミステリアスでありながら慈愛に満ちた語り口は、子どもたちに独特の安心感を与えました。
当時の制作関係者の証言や記録を振り返ると、岸田さんのナレーションには「上から目線で指導しない」「子どもの行動を面白がる」という明確なスタンスが貫かれていました。「〜なんだって」「困っちゃうねえ」と語りかける声は、失敗した子どもを叱る母親ではなく、遠くから優しく見守る賢者のような距離感を保っていたのです。
さらに、作詞・井出隆夫氏、作曲・越部信義氏による主題歌「こんなこいるかな」は、坂田おさむさん・神崎ゆう子さんの伸びやかな歌声とともに当時の茶の間に浸透しました。「こんなこいるかな、いるかな、こんなこ〜」というシンプルでリズミカルなフレーズは、視聴前の子どもの心を一瞬で掴む強力なフックとなっていました。
【2026年最新】絵本復刊プロジェクトと大人を魅了するグッズ展開
放送終了から年月を経てもなお、『こんなこいるかな』のコンテンツ力は衰えていません。講談社から刊行されていたオリジナル絵本シリーズは、新装版としての復刊や電子書籍化が進み、累計発行部数は数百万部に達するロングセラーとなっています。特に「親が自分の子どもに読み聞かせたい絵本」として、育児世代からの指名買いが絶えません。
さらに近年では、昭和・平成レトロブームの波に乗り、大人向けの雑貨やアパレル展開が爆発的な人気を博しています。
- カプセルトイ(ガチャガチャ):ミニチュアフィギュアやラバーマスコットが発売されるたびに完売が続出。
- アパレル・コラボレーション:大手衣料チェーンやセレクトショップでのTシャツ、靴下、ポーチの展開。
- POP UP STORE・文具展開:主要都市の商業施設で開催される限定ショップでは、30代・40代の女性を中心にアクリルキーホルダーやトートバッグが飛ぶように売れる現象が起きています。

発達心理学から読み解く画期性|「短所を直さない」全肯定の教育的価値
なぜ『こんなこいるかな』は、これほど長く愛され続けるのでしょうか。教育社会学および発達心理学の観点から分析すると、本作が持つ「全肯定の構造」に行き当たります。
1980年代当時の幼児教育メディアは、どちらかといえば「良い子になりましょう」「悪い癖は直しましょう」という教訓主義(モラリズム)が主流でした。しかし本作では、「やだもん」がワガママを言っても、「ぶるる」が怖がっても、物語の結末で無理やり反省させられたり、性格を矯正されたりすることはありません。
「こんな性格の子もいるよね」「それがこの子の持ち味だよね」というメッセージで締めくくられます。このアプローチは、心理学でいう「無条件の肯定的配慮(Unconditional Positive Regard)」そのものです。短所を排除するのではなく、個性の一部として受容する姿勢は、現代の「ダイバーシティ(多様性)理解」の先駆けだったと高く評価されています。
【実態検証】ネットの声と世代間のギャップ|トラウマ説と愛され続ける真相
SNSやネット掲示板の書き込みを検証すると、当時視聴していた世代から様々な生の声が寄せられています。
「やだもんが怒って角を生やし、体がどんどん膨らむシーンが幼心に少し怖かった」という、いわゆる“プチ・トラウマ”の告白も見られます。しかし、そうした声の多くは「でも一番好きだったのはやだもん」「自分がイヤイヤ期だった頃を思い出して笑ってしまう」という愛着へと着地しています。
また、子育て中の親たちからは「子どもがワガママを言ったとき、『あ、今やだもんになってるよ!』と声をかけると、子どもが我に返って笑い出す」「叱りつける代わりにキャラクターをクッションにすることで、親のイライラが劇的に減った」という実用的な育児ハックとしての報告も多数見られます。
【プロの結論】令和の子育てにこそ必要な理由と向き・不向きの判断基準
情報過多な現代において、子どもの発達ペースや性格の偏りに不安を抱える保護者は少なくありません。『こんなこいるかな』は、そうした親の肩の荷を下ろす優れた処方箋となります。
【特におすすめできる家庭】
- 子どものイヤイヤ期や人見知りに直面し、精神的に追い詰められている保護者
- 「こうあるべき」という完璧主義的な育児に疲れてしまった家庭
- 兄弟姉妹で性格が全く異なり、それぞれの個性の伸ばし方に悩んでいる親
【活用に際して注意すべき点】
- 「規律やマナーを厳格に教え込むための教材」を求めている場合は、作品の自由なトーンが合わない可能性があります。あくまで「共感と受容」のきっかけとして捉えることが大切です。

【こんなこいるかな】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:アニメ版の動画は現在どこで見ることができますか?
A1:現在、定期的な地上波放送や公式サブスクリプションでの常時見放題配信は限定的ですが、過去にリリースされたNHK公式DVD『こんなこいるかな』シリーズや、特番・記念番組等で再放送される機会があります。最新の配信状況はNHKオンデマンド等の公式サイトをご確認ください。
Q2:作者の有賀一広さんはどのような経歴の方ですか?
A2:有賀一広氏は著名な絵本作家・イラストレーターであり、『こんなこいるかな』の企画・作画を手掛けたことで一躍脚光を浴びました。シンプルながら感情豊かで飽きのこないキャラクターデザインは、日本の幼児向けグラフィックの金字塔と称されています。
Q3:復刊された絵本は全巻購入できますか?
A3:講談社から刊行された新装版をはじめ、主要なエピソードを収録した絵本が書店や主要ECサイト(Amazon、楽天ブックス等)で現在も流通しています。全12キャラそれぞれの個別絵本も復刊されており、セット買いする家庭も多く見られます。
Q4:12人のキャラクターの中で最も知名度が高いのは誰ですか?
A4:当時の番組オープニングやグッズ展開の露出度から、主役格である「いやだいやだの やだもん」と「こわがりやの ぶるる」の2キャラクターが特に高い知名度を誇っています。
まとめ:時代を超えて愛される『こんなこいるかな』が教えてくれる子育ての本質
1980年代から現代に至るまで、『こんなこいるかな』が世代を超えて愛され続ける理由は、徹底して子どものありのままの姿を肯定し、寄り添い続けた哲学にあります。
怒りっぽい子、怖がりな子、忘れんぼうな子、お調子者な子――どれ一つとして排除されるべき欠点ではなく、人間らしい魅力の源泉です。忙しい日々の育児に追われる今だからこそ、親子でこの名作に触れ、「こんな子がいるから世界は面白い」という原点に立ち返ってみてはいかがでしょうか。 (出典: こんな こ いる かな(Yahoo!ニュース))